2014年3月5日水曜日

キック・アス ジャスティス・フォーエバー

★★★★☆

オタクな高校生がヒーローとして立ち上がる姿を描いたマーク・ミラー原作のコミックを映画化し、口コミで評判が広まり全米大ヒットを記録した「キック・アス」のシリーズ第2作。キック・アス、ヒット・ガールというヒーローの姿を捨て、普通の学園生活を送っていたデイブとミンディ。しかし、卒業がせまり将来について考えたデイブは、スーパーヒーロー軍団を作り、世界の平和を守ることを決意する。キック・アスの活躍に触発された元ギャングの活動家スターズ・アンド・ストライク大佐とともに「ジャスティス・フォーエヴァー」を結成したデイブだったが、そんな彼の前に、打倒キック・アスを誓うレッド・ミストがマザー・ファッカーと名を改め、悪の軍団を率いて姿を現す。主演のアーロン・ジョンソン、クロエ・モレッツ、クリストファー・ミンツ=プラッセも続投し、ストライプス大佐役でジム・キャリーが新たに参加。前作を手がけたマシュー・ボーンは製作にまわり、「ネバー・バックダウン」のジェフ・ワドロウ監督がメガホンをとった。(http://eiga.com/movie/79094/より)

ヒーローものの作品は回を重ねるといずれは「正義とはなんであるか」といった難しい問題に直面し、結果作品初期の雰囲気を維持できぬまま深刻な展開になってしまうものが多い。

本作はオタクな主人公とマンガみたいな設定の(そりゃ原作はコミックだが)美少女殺し屋のキャラを生かしたポップで馬鹿馬鹿しい、ただ暴力描写はリアルという僕の弩直球の作品だけに、2作目はそういった雰囲気に陥って「キック・アスらしさ」を損なわないか心配していた。

しかし本作、監督が変わったといえど「キック・アス」のブランドをブラすことなく、シリアスなテーマも見事に描き切ったと思える。スカッとしたい人には申し分のない作品だ。

正直デイブの葛藤よりも、やはり僕らのアイドルヒットガールことミンディちゃんの思春期ゆえの戸惑いの方に鑑賞のウェイトを置いてはいたのでよく覚えていないが、それでも主人公としてよく頑張ってたと思う(適当)

今回はヒーロー(という名の暴力コスプレ集団)が数多く出てきて非常に面白い。
どのヒーローにもネタ元があるのだろうか? そこらへんも確認していきたい(「オペラ鑑賞の帰りに両親を殺された」はさすがに分かったが)何よりもやはりジム・キャリー扮する大佐のキャラが強烈かつ人間味あふれる男なので是非マフィア時代からヒーローに目覚めるまでのスト―リーをスピンオフ化してもらいたい!

あとは主役二人の通う高校の描写も面白い。ワン・ダイレクション風なアイドル(のMV)に高校のクイーンビー的立ち位置の女が欲情するシーンや、いかにもモテそうな男はスタジャンを来てたりなどステレオタイプ過ぎるが、ベタなシーンでも笑わせる技術はさすがじゃないでしょうか。